人工芝にカビが生える理由とその対策
庭やベランダに人工芝を貼ろうと検討していくなかで、人工芝にカビが生えてしまうのではないかと心配されるお客様がいらっしゃいます。
実際に「カビは生えませんか?」と、お客様から問い合わせをいただくことがあります。
なかには、人工芝のデメリットとして「カビ」を挙げる方もいらっしゃいます。
ですが、結論からお伝えすると、人工芝が原因でカビが生えることはほぼありません。
ご安心ください。
では、どうして人工芝にカビが生えるのでしょうか?
それには理由があります。
その理由をあらかじめ理解し、事前に対策を行えばカビの発生を抑えることができます。
人工芝を貼った後に後悔しないために、そして、人工芝を綺麗に長持ちさせるためにできる対策を行いましょう。
この記事では、カビが生える理由とその対策を人工芝専門店の店長が解説します。是非ご覧ください。
カビが生えやすい場所
まず、どうしてカビが生えるかご存知ですか?
カビは、空気と湿気(水)があればどんな場所でも生えます。
また、カビは水に濡れた湿気の多い場所を好むため、家庭ではキッチンや浴室、洗面所、結露で濡れた壁などに発生することが多いですね。
では、人工芝を貼る場所ではどうでしょうか。
人工芝を貼る場所といえば庭やベランダ、屋上が代表的ですが、以下3つがカビが生えやすい場所となります。
水はけの悪い場所
まずは、水はけの悪い場所です。
水はけの悪い場所とは、雨が降った後に水たまりができる場所です。 そこで、水はけの良し悪しを確認するために、雨が降った後の地面の様子を見てみましょう。 |
まずは、水はけの悪い場所です。
水はけの悪い場所とは、雨が降った後に水たまりができる場所です。
そのような場所に人工芝を貼ってしまうと、人工芝が水に浸っている時間が長くなりカビが生えるリスクが高まります。
そこで、水はけの良し悪しを確認するために、雨が降った後の地面の様子を見てみましょう。
万が一水たまりができたとしても、1時間ほどで水が引けば問題ありません。
でこぼこ地面の場所
元々地面がでこぼこしている場所や石ころや雑草が原因ででこぼこしている場所は、カビが生えやすい場所です。
なぜかというと、でこぼこが原因で水たまりができやすくなるからです。 |
元々地面がでこぼこしている場所や石ころや雑草が原因ででこぼこしている場所は、カビが生えやすい場所です。
なぜかというと、でこぼこが原因で水たまりができやすくなるからです。
水たまりができるということは先ほどと同じ。人工芝が水に浸っている時間が長くなるのでカビが生えるリスクが高まります。
日当たりが悪く、風通しが悪い場所
日当たりが悪く、風通しが悪い場所はジメジメします。つまり湿気が多い場所です。
そのような場所は、濡れた地面が乾きづらいためカビが生えるリスクが高まります。 とは言っても、天然の芝生とは違い日当たりの悪い場所にも貼れるのが人工芝のメリット。 |
日当たりが悪く、風通しが悪い場所はジメジメします。つまり湿気が多い場所です。
そのような場所は、濡れた地面が乾きづらいためカビが生えるリスクが高まります。
とは言っても、天然の芝生とは違い日当たりの悪い場所にも貼れるのが人工芝のメリット。
ですので、たとえ日当たりが悪くても、風通しがよく地面が乾きやすい場所であれば大丈夫です。
人工芝を貼ろうとお考えの場所はどうですか?
もし、この3つに当てはまる場合はカビ対策が必要です。
人工芝にカビが生えないための対策
次に、カビが生えないための対策を解説します。
もし人工芝を貼ろうとお考えの場所がカビが生えやすい場所に当てはまった場合は、以下の対策を行いましょう。
人工芝を貼る場所の水はけをよくする
水はけが悪く雨が降った後に水たまりができる場所は、土が粘土質の可能性があります。 その場合、下地作りに山砂を使用すると良いでしょう。 そのほか水はけ対策として地中に排水用のポンプを埋めたり、地面に傾斜をつけたりすることがありますが、diyでは難しく下地作りだけを業者に任せる方もいらっしゃいます。 |
水はけが悪く雨が降った後に水たまりができる場所は、土が粘土質の可能性があります
。
その場合、下地作りに山砂を使用すると良いでしょう。
山砂は排水性と保水性に優れ、diyにもおすすめの砂です。約3cmほどの厚さで山砂を施工する業者もあります。
そのほか水はけ対策として地中に排水用のポンプを埋めたり、地面に傾斜をつけたりすることがありますが、diyでは難しく下地作りだけを業者に任せる方もいらっしゃいます。
地面のでこぼこを整地する
地面が元々でこぼこしている場合は、土や山砂を投入し地面のでこぼこを平らにします。
また、石や雑草が原因でこぼこしている場合は、まずは大きい石や太い根っこを除去し、雑草駆除を行いましょう。 このような整地はカビ対策にはもちろん有効ですが、人工芝の見た目にも大きく影響する大事な作業です。 |
地面が元々でこぼこしている場合は、土や山砂を投入し地面のでこぼこを平らにします。
また、石や雑草が原因でこぼこしている場合は、まずは大きい石や太い根っこを除去し、雑草駆除を行いましょう。
そして除去によりガタガタになった地面を平らにします。
このような整地はカビ対策にはもちろん有効ですが、人工芝の見た目にも大きく影響する大事な作業です。
是非、丁寧に行ってくださいね。
防草シートを貼る
雑草を除去し整地が終わった後は、庭の雑草防止に防草シートを貼りましょう。
なぜなら、雑草が増えるとその場所に湿気が溜まりカビが生えるリスクが高まるからです。 |
雑草を除去し整地が終わった後は、庭の雑草防止に防草シートを貼りましょう。
なぜなら、雑草が増えるとその場所に湿気が溜まりカビが生えるリスクが高まるからです。
さらには、カビだけでなく虫を寄せ付ける可能性もあります。
そして、ここで大事なことは、透水性のある防草シートを選ぶことです。
欲を言えば、透水性のある高密度不織布がおすすめです。
なお、コンクリートの屋上やベランダの場合は雑草が生えることはないため防草シートは不要です。
防草シートについてもっと詳しく知りたい方は
こちらの記事をご覧ください。
絶対必要なワケ
人工芝施工についてもっと詳しく知りたい方は
こちらの記事をご覧ください。
基本の手入れをする
人工芝の基本の手入れである掃除を行いましょう。
天然の芝生のように手間のかかる手入れは必要なく、人工芝の上に落ちた葉っぱやゴミをほうきや熊手で除去するだけで大丈夫です。 また、芝の中に入り込んだゴミは屋外掃除機やブロアを使って掃除をしましょう。そのままにしておくと湿気が溜まりカビが生えやすくなります。 |
人工芝の基本の手入れである掃除を行いましょう。
天然の芝生のように手間のかかる手入れは必要なく、人工芝の上に落ちた葉っぱやゴミをほうきや熊手で除去するだけで大丈夫です。
また、芝の中に入り込んだゴミは屋外掃除機やブロアを使って掃除をしましょう。そのままにしておくと湿気が溜まりカビが生えやすくなります。
また、砂やほこりが人工芝のに溜まると人工芝の透水穴が詰まり水はけが悪くなりますので、定期的な掃除を行いましょう。
人工芝の掃除とお手入れ方法を
もっと詳しく知りたい方は
こちらの記事をご覧ください。
以上の対策を行い、カビが生えない環境づくりをしましょう。
カビが生えにくい人工芝選び
最後に、カビが生えにくい人工芝について解説します。
これから人工芝を選ぶという方は、是非カビの生えにくい人工芝を選びましょう。
透水性が高い人工芝
カビが生えにくい人工芝は、透水性が高い人工芝です。
透水性が高い人工芝かどうかを判断する方法は、透水穴と呼ばれる穴が人工芝に開いているかどうかです。 そして、穴の間隔や数も重要です。安価な人工芝はそもそも穴が開いていなかったり、空いていても数が少なかったりします。 |
カビが生えにくい人工芝は、透水性が高い人工芝です。
透水性が高い人工芝かどうかを判断する方法は、透水穴と呼ばれる穴が人工芝に開いているかどうかです。
そして、穴の間隔や数も重要です。安価な人工芝はそもそも穴が開いていなかったり、空いていても数が少なかったりします。
ですので、等間隔(目安は10cm間隔)に穴が空いている人工芝が良いでしょう。透水穴は人工芝の裏を確認すると分かりやすいです。
カビ対策を最優先にするならジョイントタイプ
カビ対策を最優先に考えるならジョイント(マット)タイプの人工芝がおすすめです。
なぜなら、ジョイントタイプの人工芝の裏にはすのこが付いているものが多く、すのこの高さだけ地面から離れるからです。
また、ジョイントタイプの人工芝は1枚のサイズが小さく、2枚、3枚と繋ぎ合わせて施工します。
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カビ対策を最優先に考えるならジョイント(マット)タイプの人工芝がおすすめです。
なぜなら、ジョイントタイプの人工芝の裏にはすのこが付いているものが多く、すのこの高さだけ地面から離れるからです。
また、ジョイントタイプの人工芝は1枚のサイズが小さく、2枚、3枚と繋ぎ合わせて施工します。
つまり、繋ぎ目が多くなることで排水場所が多くなり透水性が高くなります。
ただし、継ぎ目の多さは見た目のデメリットに繋がることがあります。
継ぎ目が多いと見た目のリアルさに欠けてしまいます。
ですので、庭や屋上など広い場所よりも、水はけを優先する日当たりが悪いコンクリートや、賃貸で接着剤を使用できないベランダやバルコニーにはジョイントタイプの人工芝がおすすめです。
抗菌・防カビ加工の人工芝
抗菌や防カビ加工が施されている人工芝は、菌を寄せ付けずカビの発生率を下げます。
ただし、安い人工芝はその加工が施されているものは少なく、加工が施されている人工芝は価格が高くなる傾向があります。
また、加工の有無は見た目で判断できないため、販売店に確認をすると安心ですね。
なお、人工芝に抗菌スプレーや除菌スプレーを使用する方もいらっしゃいますが、スプレーの成分によっては芝が変形したり色抜けする可能性があります。
使用する場合は、隅の目立たない場所で試してから使用しましょう。
カビが生えにくい素材を使用している人工芝
カビが生えにくく耐久性の高い素材は、ポリエチレンやポリプロピレンを使用している人工芝です。
それと比較しナイロン素材の人工芝は、吸収性が高く湿気が溜まりやすい特徴があります。
つまりカビが生えにくい素材の人工芝とは、芝にはポリエチレンやポリプロピレンを使用している人工芝。裏にはウレタンコーティングを施している人工芝です。 |
カビが生えにくく耐久性の高い素材は、ポリエチレンやポリプロピレンを使用している人工芝です。
それと比較しナイロン素材の人工芝は、吸収性が高く湿気が溜まりやすい特徴があります。
また、人工芝の裏にはウレタンコーティングを施している人工芝がおすすめです。安い合成ゴムの人工芝に比べて水分を吸収しにくく、高耐久の人工芝になります。
つまりカビが生えにくい素材の人工芝とは、芝にはポリエチレンやポリプロピレンを使用している人工芝。裏にはウレタンコーティングを施している人工芝です。
当店の人工芝ふわふわターフはカビが生えにくい人工芝です。是非サンプルをお手にとってご確認くださいね。
さいごに
いかがでしたか?
人工芝のカビ対策をまとめると
- 人工芝を貼ろうと考えている場所の環境を確認する
- もしその場所がカビが生えやすい環境であれば対策を行う
- できればカビが生えにくい人工芝を選ぶ
そして、人工芝を貼る場所が原因でカビが生えやすくなることはあっても、人工芝だけが原因でカビが生えることはないということです。
人工芝はカビが生えると心配されていた方の不安が解消できたら幸いです。